水上アキラです。異業種交流会というのが各地で開かれていますが、中小企業や個人事業主になったばかりの人にとっては少しでも早くお客さんを獲得するための方法として参加しているかと思います。
参加費3000~5000円くらいで人脈を作るためのキッカケとして使われてはいるものの、
売上どころか人脈も作れない人は大勢いるのが現実です。
ちなみに、私は全くオススメしていません。
ビジネス初期の段階でそんなに予算も余裕がないのに、
5000円使った異業種交流会で安いお茶だけ飲んで終わる人だっていることでしょう。
実はそこには、たった1つの驚愕の事実が隠されているんです。
これは最後に解説するので、まずは異業種交流会でよくある失敗を見ていきます。
【ケース1】ただ自己紹介するだけで時間が過ぎる
会場に到着すると開始の号令なんかもなく名刺交換があちこちで始まります。
主催者は会場を準備して、人を集めて、ペットボトルを置くくらいです。
早速近くにいる人たちと名刺交換をしていくわけですが、
当然のように全員が初めて会うような知らない人たちばかりです。
A『初めまして! ●●と申します。■■の事業をしています。』
B『あ、私は※※と申します。業種は▲▲をやっています。』
A『そうなんですね~。あ、オフィスは×××にあるんですね。』
B『●●さんは6駅隣くらいのエリアですか~』
A『はい。それで・・・』
とまぁこんな感じで大体進んでいきますよね。
気が合う人同士であれば話もトントン進んでいきますが、
だいたいは開始1分くらいでネタが尽きて、はい次の方~ってなっちゃいます。
その人と縁ができることは無いです。
まるで婚活パーティさながらの不毛さです。ダメじゃんっていう空気が漂い始めます。
これを20人30人と繰り返すことになって、そのうち気が合う人が見つかればいいですが
それって結構な確率なわけです。
鳥のオウムのように同じ自己紹介を何度もしていって
あっという間に1時間くらい経っていき、まだ折り返しだと言って
もう30人と話す元気があるのかって話です。
【ケース2】あちこちの交流会に参加してみるものの
すぐにお客さんができなくてもいいから、せめてビジネス仲間とか
異業種交流会で人脈を作りたいという人も多いでしょう。
スケジュールさえ合えば参加は自由なので、1人で何回も参加するものの、
初参加 ⇒ 『ふむふむ、こういう雰囲気なのか!』
2つ目参加 ⇒ 『今日は30人も名刺交換できたぞ!』
3つ目参加 ⇒ 『今日は同業者も数人いたな。』
4つ目参加 ⇒ 『参加者が200人もいるところだった~』
5つ目参加 ⇒ 『名刺交換は50人できたけど覚えられない・・・』
というように何度も参加すれば良い、ってわけでもない結果に終わります。
特に初めて参加した人は、周りの空気に飲まれやすいです。
オロオロしてしまうのが煤けて見られてそうです。
結局、手元に残ったのは大量の名刺と、参加した数万円分の領収書だけっていう。
【ケース3】同業者ばかりだった
異業種交流会とは名ばかりで、いざ参加してみたら
そこは同業者が多かったっていう悲惨なケースです。
いや~、不毛ですね。
不毛すぎて時間とお金のムダとしか見えません。
交流会に一度行くっていうのも、結構しんどいことですよ。
スケジュール調整もしなくちゃならないですし、
交通費と時間も取らないとですし、
自分の都合を後回しにしないとですし、
見返りが果たしてどれくらいあるのって考えちゃいますね。
【ケース4】相手のペースにハマる
異業種交流会は、基本的に営業トークで決まります。
会社の社長っていうのは、元から営業マンだったような人がなることも多く、
そういう場を熟知している人ほど優勢になれます。
初参加した人にとっては、全員がスーツ着ていて見た目で判断しにくいので
片っ端から話しかけてみるものの、気が付いたら相手のペースになっていたなんていう。
場慣れとか、経験値って大きいですよ。
トークだけじゃなくて、目の動き、眉の動き、口角の動き、まばたき、
などで見透かされていきます。
彼らは機転も利きやすいので、どう返答されたらこう返すっていうのも
何度もやってきているから言葉がスムーズに出てきます。
怖いのは、気が付いたら相手の言うままに商品を買っていたってやつです。
自分がお金を使ってしまってどうするんだと。
仲良くなってからカモとして売込み開始するのも彼らの常套手段だってことです。
【ケース5】名刺もどれが誰だかサッパリ覚えてない
1回の異業種交流会はだいたい2時間(120分)くらいでしょうか。
1人あたり平均2分としてもフル稼働して60人と名刺交換されますね。
交流会が終わって、オフィスや自宅に戻ってから今日会った人たちの名刺チェックですが、
どれが誰だか分からないことでしょう。
たまに顔入りの名刺を作られる人もいますけど、
だからと言ってその人とどういう会話をしたかも忘れてますよね。
そして、それはあなたの名刺を受取った人たちも同じことです。
ほぼ記憶に残ってません。
その日中にメールしたりSNSで友達申請しない限り、縁は結ばれず終了です。
連絡するにも23時頃に帰宅してメールできるのは5人くらい、
翌朝になって60人全員にメールするんですか?
1日それだけで終わりますよ。
ただでさえSNSは繋がりやすい代わりに薄っぺらくもなりやすいです。
そして縁なしで終わってしまった人たちの名刺はゴミ箱行きですが
相手たちも同じことをしているわけです。
【ケース6】結果、お金と時間を費やしただけ
交流会などには、毎回のように参加する常連客もいることでしょう。
一見客よりは、せめてそっちのほうがメリットはあると思います。
2度3度と同じ人と顔を合わせるのは距離も縮まりやすいのです。
これは心理学で言うところのザイオンス効果(単純接触効果)になります。
親近感が沸いてきたり、話をするキッカケにもなり、
同じ場に何度も来るというのは趣旨趣向が似ているところもあるので
人脈として形成しやすい理屈にはなります。
しかし、あちこちを一見客として回るパターンだと
誰にも印象を残すことなく、結果的にお金と時間を散々使っただけ
という悲惨なことになるわけですが、後の祭りです。
たとえSNSで繋がりを持てたところで、それ以上の関係とまではいかないでしょう。
気付くべきたった1つの事実とは
異業種交流会で起こりやすい幾つかの失敗例を見てきましたが、
身に覚えのある方もいるんじゃないでしょうか。
薄々感じられたところもあるかもしれませんが、
実は人脈を作りにくい事実があるっていうことだけはハッキリ言えます。
それは、
全員、あなたの顧客ターゲットではない
ということです。
異業種交流会に参加する人たちは、全員が『お金が欲しい人ばかり』です。
特にまだ売上が少ないうちだと、1日でも早く売上を作りたい気満々ですよね。
異業種交流会に参加すれば手っ取り早く稼げる、なんてわけありません。
なぜなら、そこにいる人たちもまた販売者ばかりだからです。
見込み客ですらありません。
ビタ一文これ以上払いたくない人ばかりなのに、
その人たちにどれだけ営業したって売れるわけないです。
あなたの商品への関心も持たれません。
ターゲット属性がズレていれば売上には繋がらないってことです。
ビジネスの基本とは、欲している人との物々交換です。
異業種交流会に参加しているのは、欲してない人ばかりです。
他人の商品を買うために参加しているのではありません。
なので、もし異業種交流会を活用するというなら
あらかじめ出会いたい属性を絞っておくべきです。
仲良くできそうな税理士や弁護士を捕まえておきたいからだとか、
ジョイントできそうな職業を狙っておくとか、
目先の利益を追わないほうが余裕を持って対応できるでしょう。
そして、集客はネットだけに集中させたほうが効率よくでき、
このブログでも集客の役立ち情報はまとめているので参考にしてみてください。
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