水上アキラです。一般に「人の心を動かすコピー」というのは、
読み手が持つさまざまな「欲望」を刺激するものです。
たとえ「読み物」としては淡白でも、
読み手の欲望を刺激する内容が数多く盛り込まれていれば、
そのコピーの反応率は高くなります。
今回は、そのようなコピーを書く際の参考となる「GDTの公式」を説明します。
これは、人間の欲望を体系的に表したものです。
Goals 〜目標〜
GDTの最初のGは、Goalsの頭文字。
ゴール、つまり目標という意味です。
そしてこのGoalsは、さら3つの要素に分けることができます。
- Time …(短い)時間 → より短時間で済ませたい
- Money …(たくさんの)お金 → より多くのお金を手に入れたい
- Effort …(少ない)努力 → 最小限の努力で済ませたい
多くの人は日常のさまざまな行動や仕事を通して、
これらの目標を達成しようとしています。
ある意味、すべての人に共通する行動目標といえるかもしれませんね。
Desires 〜願望〜
GDTのDはDesiresの頭文字で、願望を意味しています。
このDesiresも3つの要素に分けられます。
- Greed … 貪欲 → もっと欲しい
- Lust … 好色 → 異性にモテたい
- Comfort … 快適 → 苦痛から逃れたい・楽をしたい
こうした要素は多くの人にとって、なにかの行動を起こすきっかけ、
あるいは強い動機になるものです。
参考までに、ダイエット系や筋トレ系広告コピーのほとんどは、
これらの要素をしっかり盛り込んでいます。
Teasers 〜本性〜
GDTの最後のTは、Teasersの頭文字。
これは本性という意味です。
Teasersもやはり、3つの要素に分けられます。
- Curiousty … 興味 → 知識を得ることによる満足感
- Controversy … 物議 → 常識を破壊することから得られる快感
- Scarcity … 希少 → 限定品を手に入れることによる幸福感
これらは、理屈抜きで本能的に反応してしまう人間の基本的な性質といえるでしょう。
GDTの公式の使い方
上に挙げた9つの要素は、どれも人間の欲望を刺激するものばかり。
ですからコピーを書く際は、これらの要素を
できるだけ多く取り入れることが好ましいといえます。
ちなみにGDTそれぞれの要素の強さは、こんな順番になっています。
Teasers(本性)>Desires(願望)>Goals(目標)
基本的にはすべての要素を使うに越したことはありませんが、
もしどの要素を使うか迷ったら、
まずはより強い要素から優先的に使ってみましょう。
ただし、ターゲットの性質や取り扱う商品・サービスの種類によっては使いにくい要素もあります。
たとえば「エコで環境に優しい商品」に、
「貪欲」や「好色」といった要素はあまり向きませんよね。
コピーライティングの際はこうした事情も考慮しながら、
GDTの公式を上手に活用してください。
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