比喩を使うとブログが読まれる理由とは?(文章に与える事例)

コピーライティング

水上アキラです。文章というのはダラダラ書いていても相手になかなか伝わりにくいのです。上手い文章と下手な文章で見比べると、比喩の有無に気付きます。

  • 小説
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  • 雑誌
  • ブログ
  • メルマガ

などプロが書くものも含めて基本的に私たちの身近な文章にはほぼ例外なく
比喩(たとえ)』が山のように盛り込まれています。

上の文章の、『山のように』という部分も比喩ですね。

今回は比喩について見てみることにしましょう。

 

 

比喩は古代から使われてきた

 

日本の歴史を振り返ると、源氏物語などの古文で『雨』は『涙』を例えていたり、
『牡丹』や『百合』など花の名前は『美人』を表すことが多いです。

世界に目を向けると、仏教や聖書では比喩がたくさん出ています。

当時は写真や絵も無く、文字だけで人々に説いていくために様々な比喩を使うことが日常的に行われていたと言えます。

 

つまり、人間は古くから比喩が身近だったことが裏付けられ、違和感なく受取られる習慣に馴染んでいるのです。

 

 

売れてるお笑い芸人は比喩が上手い

芸能界ほど移り変わりの速い業界は無いです。

トレンドだけでは一発屋になりますし、長期的に安定してテレビに出るには

  • トラブルを起こさない人間性
  • ブランド(大会で優勝など)
  • 面白い
  • 空気が読める
  • 比喩が上手い

があるからこそずっと色んな番組で見かけるわけです。

最初は運も多少はあるでしょうけど、少ないチャンスを活かせる実力も無いと売れません。

 

ボケツッコミ関係なく、売れている芸人が売れた理由は面白いからだけではなくて、
例外なく賢い人たちしか生き残れてません。

漫才やコントをするにも、生出演で言い間違えることなく、台本通りで、噛むこともなく、
そして観客を離脱させずに10分間笑わせることができるというのは冷静に考えると尋常なことじゃないです。

 

その中でも比喩が上手い人たちはキレキレな返しが瞬発的に出てくるから漫才だけではなくバラエティーや司会業でも起用されているのでしょう。

 

 

マンガや小説でも使われる比喩

カイジでは幾つも出てきますが、例えば鉄骨渡りのシーンで、

「心臓を冷えた両手で鷲掴みにされるような悪寒」

という、文字だけで想像が掻き立てられるのに、描写も激しいので読者を引き込みます。

 

小説家の村上春樹さんは、その比喩表現があったからこそ世界中に認められるレベルと言えるほどです。

と言うか、小説こそ文字だけで勝負している舞台ですから、やはり売れている小説家たちは例外なく比喩が上手いと言えます。

 

 

比喩の効果

文章というのは、比喩がなくても普通に成立します。

たとえば『山のように盛り込まれています』ではなく『たくさん盛り込まれています』でも問題はありません。

 

 

それでも比喩を使うのは、伝えたい内容を強調したり、相手により強く印象付けるためです。

同じ内容でも『たくさん』という概念より、『山』というビジュアルをイメージした方が印象に残りますよね。

 

 

 

また、話の内容を理解しやすくするために比喩を使うこともあります。

『ポータルサイトというのは、インターネット上の様々なサービスにつながる玄関みたいなものです』

といった感じです。

 

比喩の種類

比喩には大きく分けて、直喩隠喩の2種類があります。

 

直喩

直喩の特徴は、「〜のような」「〜みたいな」など、比喩であることを示す言葉が使われていることです。

 

【例】人生は旅のようだ / 嵐のような一週間だった

 

 

暗喩

一方、比喩であることを示す言葉を省略しているのが、暗喩の特徴です。

 

【例】人生は旅だ / 嵐の一週間だった

 

直喩と比べると、隠喩はシンプルで詩的。

上手く使えば、相手により強い印象を与えることができます。

 

ただシンプルであるゆえに、前後の文脈次第で意味が変わったり、
相手次第では誤解を与えることもあります。

 

 

たとえば「嵐の一週間」という表現は、

  • 慌ただしい一週間
  • 台風が停滞していた一週間

ともとれます。

このように効果が高い反面、高いテクニックが要求されるのも隠喩の特徴といえるかもしれませんね。

 

比喩表現の作り方

以下の手順に従えば、誰でも効果的な比喩表現を作ることができます。

 

  1. 伝えたい内容の「本質や特徴」を見極める
  2. 同じような「本質や特徴」を持つものを見つける
  3. その中から相手がイメージしやすいものを選ぶ
  4. 伝えたい内容と選んだイメージをつなげる

 

たとえば「ポータルサイト」の場合ならこんな感じです。

 

  1. 本質・特徴 → 様々なインターネットサービスへのリンク集
  2. 同じようなもの → 入り口、ワープ装置、チャンネル、などなど…
  3. イメージしやすい → 入り口=玄関?
  4. つなげる → ポータルサイトは玄関みたいなもの

 

繰り返し使うことで比喩のテクニックは上がります。

 

 

このように、ブログやメルマガを書くときも比喩を意識しながら書くことがいかに影響力を出してくれるかが分かるかと思います。

肝となるのは、文字だけで相手にイメージさせることができるかです。

映像を浮かばせて、読者を虜にできるスキルを磨くことができればブログだけに終わらず文豪の道に進める可能性も出るということです。

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